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満月をきれいと僕は言えるぞ [まっつぅ語日和]

今日は 本のご紹介です。

昨日 読み終えました・・・。

『満月をきれいと僕は言えるぞ』
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2009年2月20日、特別支援学校教諭の"宮ぷー"こと宮田俊也さんが突然脳幹出血で倒れました。
一命は取り留めたものの「植物状態」と宣告された宮ぷー。
しかし、どんな状況になっても人は絶対に意思を持っているんだと疑わない
元同僚の"かっこちゃん"こと山元加津子さんが、「レッツ・チャット」などの意思伝達装置を駆使し、
閉じ込められていた宮ぷーの気持ちを救い出しました。
本書では、宮ぷーが意思を表出するまでの過程と、そんな宮ぷーへの共感と共に、
日本中を巻き込んだ下記のようなドラマへと発展していく様が描かれています。
(三五館・書籍案内より 一部抜粋)


泣きながら一気に・・・は読めず
泣きながら ゆっくり 読みました。

一つ一つのエピソードが重く、深く、そして温かく、心に染みて行くようでした。

以前 このブログでも書きましたが
私は祖母を脳出血で亡くしており、その時に祖母の言葉を聞けなかったことが
今でも 心残りとなっています。

この本を読んで、宮ぷーとかっこちゃんの踏ん張りに感動すると同時に
私は 祖母に もっと具体的な何かを出来たんじゃないか・・・という後悔の念も抱きました。
それは 正直 気の遠くなりそうな程の心の痛みでした。

だけど 
読みたい
宮ぷーの気持ちを知りたい
おばあちゃんが どんな気持ちでいたのか、今はもう聞けないけど 思いを馳せたい

そう思って

時間が掛かりましたが ゆっくり ゆっくり読みました。

それでね、私自身は・・・ホッとしたんです。

『だれもがいいたいことがあるとわかってください』

という宮ぷーの言葉は
みんな ちゃんと分かっているんだという何よりの証明です。


看病している当時、父や母は いつも言ってました。
「おばあちゃんは 聞こえてるし 分かってる」 って。
まだ子供だった私は 半信半疑な部分もあったけれど
でも、一生懸命に語りかけて 一緒に過ごして来た。
その時間があった事は、良かったんだ・・・

この本を読んで 私はおばあちゃんから
「ちゃんと分かってたよ。聞こえてたよ」 って伝えて貰えた気がして。
ホッとしました。

また、自分自身も 病気を経験して
脳外科に入院していましたから、ひとごととは思えない。。。

かっこちゃんが宮ぷーに語る言葉は まるで自分にも言って貰っているような気持になって
勇気づけられました。


宮ぷーとかっこちゃんの素敵な所は いつも感謝の念を持っている事。

お医者さんに対しても、周囲の人に対しても、宮ぷーにこういう試練を与えた神様に対しても
ありがとう の気持ちを持ってる。
それに 様々な情報を 自分達だけで終わらせるのではなく
沢山の人に伝えようとしている。

私が脳脊になった時とは 大違いだな・・・って反省しました(苦笑)

本当、私は


何でこんな思いしなきゃいけないの?
何で私なの? 

って
自分の事しか考えられなくて、他の患者さんの為に何かをしたい、
みんなの為に何かをしたい・・・
という思いに
中々辿り着けなかった。

だけど・・・・・・・・乗り越えたいな って 今は思う。

人から人へ 思いや情報を伝えること。
「知らない」 という事の為に 苦しんでいる人たちが 一人でも居なくなるように
私にも できる事を 見つけて行きたいなって。

この本が 自分の心の扉を開いてくれたように思います。

そういえば 誰かのコラムに書いてあったな。

「気持ちが沈んでいる時は 運命の本に出会うチャンスである」

当たってる。

これは まさに 私にとって 運命の本だと思います。

本の詳細は コチラ をご覧ください。


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