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ありがとう 小夏 [こわしみず日和]

はい。いよいよ こわしみず日和 最終回でございます。

こわしみず。
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色んなご縁が重なって このお話に参加させて頂くことになり
稽古期間は・・・3ヶ月 と。
劇団の稽古に比べて 短い期間でしたが
自分にとっては 半年・・・一年分くらいの内容のある3ヶ月間でした。

小夏をやらせて頂くことになった時
一番 致命的だったのは
自分が 「ヒトミシリ星人」 という事でした。
弥太に対しても、そして はやに対しても そして村人さんたちに対しても
普段の松本広海がココロを開いて行く事・・・
それが 自分にとっての課題となりました。

「芝居というのは 普段の人間性や 関係性が板にそのまま現れてしまう」

演出の方が こんなこと仰っていましたが それはまさにそうなんだと思います。

3ヶ月間、色んな事がありました。
役作り・・・というのは こういう事なのか と
今更ながらの発見もあったり。
それに 今回ほど 精神面から取り組んだ役は無かったのでは無いでしょうか。
自分の嫌な所も、隠していたコンプレックスも、過去の傷も
いったん さらけ出して 初めてスタートが切れました・・・。
そうじゃないと、板で息が出来ない・・・
上手く言えないのですが、そんな状態まで 追い込まれました。
主役というのは そういう物なのだと・・・今回、教えられました。

私は決して 別嬪ではありませんが(笑)
でも、小夏の内面に 似ている所は 何となくあって。
だからこそ こんな風な
松本広海の精神面での葛藤や成長は、そのまま小夏の役作りへと繋がって行きました。
いっぱい 泣きました。(もちろん 陰でですが)
稽古が辛いとか そういうのではなくて
小夏としての気持ちに触れた時・・・にね。
そして 人の温かさに触れた時に・・ね。

小夏というのは
弥太に愛されて、水の精霊からも愛されて、村人さんからも愛されて
遊郭に売られても 十六夜姉さんに愛されて・・・。
ラストは 悲しい結末を辿りますが それでも
色んな人から大切にされている すごく幸せな子だと感じました。
だからこそ、そういう気持ちを 照れずに受け止められる娘でありたいと思っていました。
そして 自分自身も 人を大切に思う気持ちを強くココロの中で持って板に立ちたいと。

3ヶ月という短い中で 初対面の方々に オープンハートしていけたのは
周りの人達のお陰です。
自信の無い私を いつも明るく見守ってくれた カンパニーの皆さんの姿は
まさに 小夏を見守る 弥太や庄屋さんや村人さん、水の精霊さんのようでした。。。

公演2週間前に 演出さんに言われたコトバ

「みんな もう あなたを小夏として見ているんだよ」

普段の 雰囲気が そのまま板に乗る。
このカンパニーの温かい雰囲気もそのまま持って行けると
確信出来た瞬間でした。

こんな風に
人を愛し、愛される力。

小夏を通して 素敵な力を貰ったと・・・思います。
この力で、私の人生は変わって行く事でしょう。

力いっぱい、小夏という役と向き合えて 私は幸せでした。

小夏、さようなら。
小夏、ありがとう。

貴方との思い出を抱きしめて
私は 今日からまた 松本広海として歩き出します。


こわしみず日和 完。


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コメント 2

あんれに

3ヶ月の中でいろいろあったと思います
小夏という素敵な役に出会えてましたね
by あんれに (2009-08-30 22:41) 

mattwood

はい。
彼女と向き合った日々は ずっとずっと大切に ココロの中に持ち続けたいと思います。
by mattwood (2009-08-31 12:09) 

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